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2013年 05月 29日
風薫る初夏の某日、明治座で開催されている五月花形歌舞伎公演へ。
貸切公演のため席は先着順に決まるのだけれど、それだけのために朝のラッシュに敢えて巻き込まれる気にはならなかったので、開演の11時少し前に到着したら、二階席の隅のほうになってしまった。 それでも舞台はそんなに遠く感じられない。3階席まで入れて1300席あまり。舞台を観るのに心地よいのはこのくらいの規模までなのでは、と個人的には思う。 最初は緞帳が明治座オリジナルだったのだけれど、貸切公演の主催者挨拶が終わると歌舞伎柄に早変わり。 やはり歌舞伎はこうじゃなくちゃ~、と気分が盛り上がる。 演目は「実盛物語」と「与話情浮名横櫛」。「与話情浮名横櫛」は「お富さん」の話。春日八郎のヒット曲が歌舞伎の演目をベースに作られているとは、知らなかったわぃなぁ。。。 花形歌舞伎と銘打っているだけあって、配役は歌舞伎の将来を担う花形の若手が中心。まつ子兄もラブリンも良かったけれど、勘九郎・七之助兄弟はさらに良かった。 イヤホンガイドを無料で借りることもできたのだけど、あえて無しで鑑賞。解説を聞くと演目への理解が深まって良いのだろうけれど、耳元で囁かれると舞台に入りこめなくなってしまうクチ。同じ理由でオペラの舞台わきの字幕(電光掲示板)も無いほうがいいのになぁ~と思ってしまう派。 30分の幕間が2回あって、その間に入れ替え制で食堂でお弁当を頂く。私は到着が遅かったせいか13:30からの2回目の幕間に指定される。 これぞまさに「幕の内」弁当。意外にも(と言っては失礼かもしれないけれど)、とても美味しかった。 お土産まで付く至れり尽くせりの観劇だったけれど、なぜか筋書きだけは対象外。世話物はともかく、時代物は台詞回しも難しいので自力にて購入。読んでみると、第一幕目のストーリーを深く理解していなかったことが判明。 2回の休憩を挟むとはいえ、11時から3時までの4時間という長丁場の観劇。江戸時代には日の出から日の入りまで演じられていたらしい。 せっかく都内に出てきたのだから終演後に買い物でもして帰ろうと思っていたのだけど、ヘロヘロになり直帰。 明治座のある日本橋界隈は江戸の中心地だっただけあって、東京の中でも空気感が違う。大岡越前とか遠山の金さんとか、必殺仕事人とか、隠密同心だとかがこの界隈を歩いていたのかと思うと感無量。 それにしても歌舞伎はカーテンコールのない珍しい舞台芸術なのだと今回改めて実感。というか、カーテンコールってのは西洋の文化なのかも。
by losange_jp
| 2013-05-29 09:55
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